初めて音楽スタジオに入って音を出した時のワクワク感は、今でも覚えている。
防音された音楽スタジオに踏み入れるのも、ドラムセットをマジマジ見るのも、ギターアンプでデカい音を出すのも、全部が初めて。
中学3年の2月か3月、高校受験が終わったタイミングで、エレクトーン経験がある中学の同級生が誘ってくれたのだった。
「スタジオ行って音出してみよーぜ!」
彼がキーボード、リチャードがギター、他校の彼の友人がドラム。ベースはいない。3人だ。
彼が渋谷駅近くのスタジオを予約し、3人で初スタジオ。備え付けのギターアンプはZOOMの60wだった。
課題曲は「スモーク・オン・ザ・ウォーター/ディープ・パープル」
エレクトーンの彼はDeep Purpleのキーボード奏者のJon Lord(ジョン・ロード)に憧れていた。
彼から借りた「Live In Japan / Deep Purple」を初めて聴いた時、Ritchie Blackmoreのギターに魅せられたのだが、それ以上にJon Lordのハモンドオルガンの音にカッコ良さを感じた。
初スタジオの出来は、いくら小林克己の「リッチー・ブラックモア奏法」で準備していったとはいえ、惨憺たる内容で落ち込んだ。
持っていたギターはGreco EG-600PRというLes Paulタイプで、KISSのエース・フレイリー(Ace Frehley、当時はエース・フューレイと呼んでた)だから、あんな感じの音が出ないんだ…、とか思った。まぁ、そうなんだけど、それ以上にテクニック不足・アンプの使い方が分からないなど、初心者丸出し。
楽しい思い出です。
エレクトーンの彼からは、Emerson Lake & Palmerのレコードも借りて、特に「タルカス/ELP」は今でも大好きで聴く。
ロックのスリリングさではDeep PurpleのJon Lordが上かな。今聴いてもカッコいい!
Jon Lord、ありがとう。ご冥福を祈ります。