Ray Parker Jr.(レイ・パーカー・ジュニア)、リチャードが崇拝するリズム・ギター・プレイヤーの内のひとり。
1954年生まれ。
一般的にはゴーストバスターズのシンガーって思われてる節がありますが、元々はリズムギターを得意とするセッション・ギタリストです。
Rayのリズムギターは、ガシガシ・ザクザク来る感じで、大好きです。
1980年代までのRayは、薄いThinのピックを使って、鳴らす弦は1~3本だけど6本すべての弦をヒットする弾き方が多かったと思います。
最近はピックを使わず指で弾く事が多いけど、2011年にCheryl Lynnのバックで来日した時のステージでは、Fenderのティアドロップ型 Thinのピックも使ってた。(演奏終了後に貰った)
最初にRayのギターを認識したのは、高校入ってすぐに聴いた「Secret / Herbie Hancock」のA面1曲目の出だしのリズムギター。
キューンッ、ガツンッ
とコレだ~!って感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=Eq7wSIDjAes
(このYoutubeには最初のキューンが入ってないのが残念)
このアルバム(…というかこの頃のHerbie Hancock)はRay Parker Jr.+Wah Wah Watsonのリズムギター洪水を浴びれるお気に入り。
セッション参加は数えきれず、他にも沢山お薦めがあるけど、今回はRay名義の活動について書こう。
1977年 Raydio/Raydio
自分のバンド レイディオをデビューさせる。この頃の物語は、Ray Parker Jr.のホームページに動画リンクがある。
https://www.youtube.com/watch?v=5LWeMkJeBPY
Raydioはファンク系のDisco Tunesって感じで、リズムギターもバッチリ聴ける。
1979年 Rock On/Raydio
ジャケットがFunkだよね~。
タイトル曲は世界中で好きな方々が沢山いる。チョッパー・ベースが気持ちイイ!
Raydioの音源では一番ファンク色が強いのは、ボーカルとベースの影響が大きいのかな。
リズムギター・チョッパーベース・シンセベース・ムーグの音色がたっぷり聴けるアルバム。
ミドルテンポの「Can’t Change That」も心地良い。
「More Than One Way To Love A Woman」という曲。ここでキーワード「Woman」が登場(笑)。
1980年 Two Places at the Same Time/Ray Parker Jr. & Raydio
プチヒットの「It’s Time To Party Now」を含むRaydio3枚目。
名義がRay Parker Jr. & Raydioに変わってる。
このアルバムからRay自身のボーカルが全面にフューチャーされる様になり、だんだんAOR路線に移行していく。甘い声でのボーカルも素敵だが、リズムギターは健在。
1981年 A Woman Needs Love/Ray Parker Jr. & Raydio
タイトル曲がミドルテンポの甘い曲。ジャケットもFunkやDiscoのイメージではなく、エロく微笑むRayのアップ。
このアルバムからやたら「Woman」がタイトルに…。「Woman」3連発(笑)。
タイトル曲以外にも「That Old Song」などミドルテンポのプチヒットが含まれるが、中でもアップテンポでインストの「Still In The Groove」はカッコいい。Discoでも良くかかっていた気がする。
1982年 The Other Woman/Ray Parker Jr.
「Womanシリーズ」2発目。
このアルバムからソロ名義になる。演奏もほぼ全てのパートをRay自身が演奏。だからチョッパーベースは入っていない。
軽快なタイトル曲に続き次の「Street Love」も軽快でカッコ良い。2曲ともディストーションが効いた音色のギターでのバッキング。これはこれで良いのだ。
リチャードがリアルタイムで聴いていたのはこのアルバムまで。
1983年 Woman Out of Control
「Woman3部作」の最後。
完全にAORっていうかPOPSです。
「ウ~ン」って言いまくりのボーカル。
こっちが「う~ん…」だよ。
全然面白くないんだよな。
1984年 Ghostbusters(Soundtrack)
ご存知、映画のサントラ。曲は好きだし、Rayのファンとしてもヒットして嬉しいのだが、色々なアーティストと来日するたびにGhostbusters演るのは止めてっ!
No More Ghostbusters!
1984年 Chartbusters
Ghostbustersのロゴをもじったジャケットデザイン。タイトルも…。
どうしたんだ、Ray Parker Jr.?
1985年 Sex and the Single Man
Ghostbustersみたいな曲調の「Girls Are More Fun」、Princeみたいな「Good Time Baby」…。悩んでいる時期なんですかね。
印象薄いアルバム。
1987年 After Dark
打ち込み全開。
音的に落ち着いてきて、聴けなくはないが、リチャードが求めるRayは一切出てこない。
相変わらず「ウ~ン」だけは出てくるけどね。
1991年 I Love You Like You Are
更に音的に落ち着いて、Smooth Jazzのバックの音みたい。
この音源をそのまま使って、ボーカル抜いてギターかぶせたりしたら、面白いかもね。音が良いので、前作のAfter Darkなんかよりは全然聴ける。
2002年 The Stage Of The Rhythm/Ray Parker Jr. with The Stage Of The Rhythm
なんなの、これ?
2002年5月にクラブチッタで行われたセッションライブの音源なのだか、内容は退屈なジャムです。選曲もJam全開。Rayの大ファンなので彼のJam音源を聴けて幸せだけど、別にCD買わなくてもいいです。ミッキー吉野(Kb)・Paul Jackson(Ba)・ポンタ(Dr)・本田雅人(Sax)などが参加。
2006年 I’m Free
ガットギターを抱えたジャケット。
今迄のアルバムとは違い、AOR過ぎず、メロー過ぎず、ファンク色はなく、ちょっとウェストコースト風なギターの音色も聴ける。
…、なんだかなぁ~。
がっかり。
可能ならばRaydio名義の新譜とか出してくれないかな?
あと、Ray Parker Jr.のリズムギター・レッスンDVDもお願いします!
そんなRay Parker Jr.ですが、2012年8月~9月にかけて日本で大忙し。
8月はCheryl Lynnのバックでやってくる。今回は見に行かないが、バックに徹するRayの職人技ギターを堪能できるはず。
9月はJoe Sample & The Creole Joe Band。Rayの珍しいスライドギターを今年も聴けるかも。行かないけど。
そして、同じ9月にRufus featuring Tony Maiden, Al McKay, Ray Parker Jr. Leo Nocentellという信じられないライブ。基本、Rufusなはずだが、どうなるのか予測不能。
RayのYou Got The Loveは聴きたいね。