Larry Graham & Graham Central Station Live @ Billboard Live Tokyo 2016/8/25 2nd
ラリーグラハム& グラハムセントラルステーション のライブ、ここ数年、来日するたびにライブに足を運んでいる。
今回はMUGEN Blastersと仲良くして頂いている女性くびれベーシストと一緒に参戦してきた。
Graham Central Stationは、2016年のサマーソニックにも出演していたので、普段、Billboard Liveに来ない もしくはGraham Central Station単体のライブには来ない若い人達も、このファンクバンドのライブを堪能した模様。Twitterで検索すると「楽しかった」「チョッパーベースの元祖、神を見た」などのコメント以外にも「今年のサマソニでベストアクト」「なんなら今年観たライブの中で1番いい!」など好評だった。この楽しさが若い人達にも理解されるのは嬉しい。
気になるコメントとしては「こんな楽しいライブ、他に演ってくれるファンクバンドが皆無で悲しい」とか「本物のファンクバンドは滅多に来日しない」とか。いやいや、ライブパフォーマンスの楽しさでいうなら、GCSは毎年の様に来ているし、BootsyだってGeorge Clintonだって来日してる。ZAPPだって。観れる内に観ておくのが良いよね。Larry Grahamだって毎年パワーは落ちていく訳だし。
サマーソニックに出演した後、Billboard Live Osakaで1日2回公演を行ってからの東京での2日4回公演。東京初日の2ndを観て来た。
会場に着くとバンド仲間の知り合い、ライバー仲間の知り合いが数名。開場を待っている間、彼らと談笑していると「リチャードさんですよねっ???」とお肌つやつやな女性から声を掛けられる。「私、○▽□です!!!」。ちょっと良く聞き取れなかったし、全く覚えのない方だったので「えっっっ?」と聞き返すと、もう一度名前を教えてくれた。
「ひぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~」
なんと5~6年前?(もっと前?)から知り合いのマイミクさんだった。東京にお住まいな訳ではないので、簡単には会えないのだが、何度かライブ会場などでニアミスしていた。ニアミスが分かるのはそのラブが終わった後だったりするので、直接話す機会は無かった。
会社帰りのリチャードは、トップスだけMUGEN Blastersバンドロゴの赤いTシャツに着替えていたので、それを見て気が付いてくれたらしい。いや~嬉しい!リチャードは無精ひげでちょっとボロボロな雰囲気だったけど思わず肩組んで写真を撮って頂いた。…とそこへ、ガタイの良い旦那様が登場。肩組んで写真を撮っている場合かっ?と思ったが、彼もとても優しい感じの方で気さくに話してくれた。
話しは尽きないのだが、入場する為に一旦別れる。
入場番号2番だったので、中央からテーブルひとつ下手側の最前列に陣取る。LarryのPedal Boardはほぼ前回と同じ。ワウペダルがミニペダルになっているのは、大阪公演に参加した人がTwitterで紹介していたので知っていた。なんでミニペダルにしたのかな?
開演までの間、ボックスシートど真ん中に陣取るマイミクさんご夫妻や知り合いと歓談。客席は8割くらいの入り。少し若い人が増えた気がするのはサマーソニックに出演した影響かな?
来日メンバー
Larry Graham (Bass,Vocals)
Wilton Rabb (Guitar)
Ashling “Biscuit” Cole (Vocals)
David Council (Keyboards)
Jimi McKinney Jr. (Keyboards)
Brian “Rio” Braziel (Drums)
Tina Graham (Vo)
セットリスト(PA・照明への指示付き)
-Intro (Thank U Africa)
-Throwing Down The Funk
-We’ve Been Waiting
-Ain’t No Fun
-It’s Alright
-Rain
-Alphabet Street
-Baby I’m a Star
-Release Yourself
-Old Smokey (Acoustic guitars)
-Tell Me What It Is (Acoustic guitars)
-Introduction (Biscuit Introduce Band)
-Back In Time (When I say this, turn on Strobe lights & flashing lights)
-Dance To The Music
-The Jam
-Thank You (Give Tina Wireless Mic)
Encore
-Purple Rain (Delay on mic when guitar starts playing)
-1999
-How Do U Wanna Dance
-Higher
いつもの通り、バンドがステージに上がり演奏を始めて、途中からぶっといベースの音だけがベースアンプから出てくる。ベースの音が出た頃からリチャード他数名はスタンディング。この手のライブはスタンディングで盛り上げるとバンドの演奏はどんどん良くなるから。数年前に比べるとベースの音量は落とされてしまっているのだが、それでも迫力十分。階段の上からLarry Grahamがベースを弾きながら登場。ステージに上がったLarryを見ると「身体が軽い感じ」がした。前回は「とても弱っている」印象を受けたので、少し安心。なんといっても2016年8月で70歳ですから。その辺の若者のバンドの人より動き回るし、踊るし、シャウトも含めて歌うし、それをやりながらベース弾くんだから。
ベース弾きながら簡単なステップ踏むだけでも普通は出来ないんですよ。
相変わらず、ベースからマイクがにょきっと出ているので、動き回っても歌えるんです。
目の前10cmで見るLarryの手元、何度見てもやわらかくソフトにベースを弾いている(叩いている)んだよな。出音はぶっとい。ギターでもそうなんだけど、強く弾くと太い音が出るというイメージがあるとしたら、それは違うと思っています。Larry以外でも沢山経験している。一緒にジャムったSteve Arrington Bandのギタリスト Derrick Weemsもソフトタッチだけど、めっちゃぶっとい音出してた。それもリチャードのギターで…。むむむ。
一緒に行った女性くびれベーシスト、Larryがチョッパーしている手元を目の前10cmで何度も見せつけられていて、その都度、身体の揺れが止まりボー然と立ち尽くしていた(様に見えた)。でも、顔をめっちゃ笑顔。
メンバーもいつもの通り。多少、動きが変わっていたステップもあるけど動きもステージ構成もいつもの通り。
Larry Grahamのシャウト、声は出ていたけど短かった。
Wilton Rabbのバッキングの時のギターのトーン、今迄よりも少し歪み気味でとても良い感じ。リアピックアップにしてソロでディストーションを踏むとハウるのでギリギリの所でコントロールしている感じ。ソロの音もブットクて良かった。
Biscuit、今のGCSでは彼女の存在は大きい。Voの面でもパフォーマンスの面でもバンドの一員としての立場を上手くこなしている。今回はとても良いパフォーマンスだった。前回サポート出来たShelbyは個人としては良いがバンドに慣れていなかったし、その差は歴然。
Brian “Rio” Brazielのドラム、今回は結構リズムがヨレる事があったけど調子悪いのかな?このバンドに飽きちゃったの?
前回からセットリストに入っているAcoustic Version。今回も良かった。そもそもGCSのアルバムに入っている曲は、ガンガンにチョッパーしている曲だけでは無いのだ。そういう曲でもお気に入りが沢山あるので、今後演ってくれたらいいなぁ。Saving My Love For YouとかHave Faith In Meとか…。
今回はPrinceが無くなってから初めての来日公演だし、Tributeの意味も込めてのセットリストになっている。その代り、GCSの曲が削られているのが残念。だがしかし、Graham Central Stationが演るPrinceの曲がなかなか上出来。Wilton Rabb (Gt)やDavid Council (下手のKeyboard)の歌い方もPrinceを真似ていていい感じ。Biscuitが発するWhistle Voiceがとても効果的。Larryならではのスライドを盛り込んだベースラインがセクシーにGrooveを作り出す。サマソニのレポートでも、開演前にセットリスト見た事でもPrinceのどの曲を演るのかは分かっていたのだが、特にPurple Rainが始まった時にはぐっとくるものがあった。途中、Larryが天を仰いで、じっと見つめているそこにPrinceが居るかの様。最前列のお客さんひとりひとりの目の前に来て、じっくり(ひとり5秒以上)アイコンタクトしてPrinceの想い出を共有するかの様な時間を作ってくれたりもした。リチャードの前に来てくれた時に、ある仕草をしたのだが、Larryはそれに応えてくれた。そしてリチャードのTシャツのMUGEN Blastersという文字を読んでいた。「Princeと関係ねーじゃないか!」なのか「なんだそれ?でもベーシストのイラストはなかなかいいぞ!」と思ったのか? なぞ…。
最後はお決まりで、お客さんをステージに上げる。くびれベースはLarryに手を取られて上がる。Larryが少し離れたところから「お前も上がれ」とゼスチャーしてくれた。Wilton Rabbは目を付けていた?可愛らしい女性を遠くから招き入れている。リチャードは隣の女性がステージに上がるのをお手伝いしていたら、Tinaから「お前も上がれ」と言われ、やっと上がった。ベースアンプのキャビネットの10cm前にぎりぎり立てた。Larryがベースを弾くと凄い音圧が直撃。気持ちいいぃぃぃぃぃ!
何回観ても楽しいLarry Graham & Graham Central Stationのライブだった。
次回もあるだろうか?
(写真はNomuraさんのモノをお借りしました)