中学生の頃からギターを弾き始めて35年、現在20本近いギターが家にある。
各ギターとの出会いは色々あるが、その中でも楽器屋さんで一目惚れしたギターが2本だけある。一目惚れというか、その娘と会った瞬間に目と目が合って「ビクッ!」となってしまう感覚。試奏して気に入って購入した、というパターンもあるが、会った瞬間に「ビクッ!」っとしたのは2本だけ。
この「ビクッ!」とする一目惚れはネット通販では有り得ない出会い。
■最初の「ビクッ!」体験は1977年。
中学2年の頃、貯めたお年玉などを握りしめて、初めてのエレキギターを買いに行った時。池袋のイケベ楽器まで、Grecoのレスポール EG-450を買いに行ったのでした。もう少し上級モデルが欲しかったのだが手が出ず。
事前に何度もイケベに電話して「Grecoのカタログのxxページに『スピードノブ搭載』って書いてありますが、スピードノブってなんですか?」て聞いたりしてた。
イケベのお兄さんは優しくて、「スピードノブっていうのは、ノブが帽子みたいな形じゃなくって、サイドが真っ直ぐ形なんですよ。回しやすいですよ―――!」みたいな対応だった。
ついにイケベ楽器に足を踏み入れた時、余りの狭さにびっくりしながらも、お目当てのEG-450を買う事が出来た。会計の際にお店の一番奥の壁の上の方に掛けてあったGreco EG-1000B。当時のGrecoのレスポールの最上位モデル。これにヤラレてしまった。その時の画像を今でも鮮明に覚えている。周りがぼやけているがEG-1000Bだけはピントが合ってる感じの画像。
バイトの時給が300円~400円の時代、当時の中学生に定価10万円のギターを買える訳はなく、数年たったらモデルチェンジしてしまい、結局手に入れる事は出来なかった。
ところが、1990年代にヤフオクという便利なモノが使える様になり、当時のEG-1000も綺麗な状態のモノが出品されたりしていた。当然、ゲット。手に入れるのに四半世紀かかったが、一目惚れの娘だ。
リチャードのEG-1000Bは非常に綺麗な状態で、ゴールドパーツはくすんでいるが使用感も少ない。ネックの握りもしっくりくるし、出音も素晴らしい。メチャ重いのが難点だが、レスポールとしてはこんなもんかな。いつかMUGEN Blastersのステージでもお披露目したい。
■2番目の「ビクッ!」体験は2010年。
平日仕事からの帰宅途中、何故か帰り道の自由ヶ丘で途中下車して入ったCDショップ。今は無くなってしまったが山野楽器だった。楽譜を見に寄ったのだが、そこに居た一人の娘と目が合ってしまった。
危険…。
壁に飾ってあるギターにフラフラ~と寄っていってしまいそうだったで、それ以上、目が合わない様にしてギターコーナーには近寄らずに帰宅。気になって仕方が無いので、帰宅後にネットで調べたが、あまり情報はない。特別な仕様だったからお店のオーダー品なのかな?お尻はキュッっとしまっていたのが特徴的。何しろ、しっかり見ないように心掛けたので、詳細が分からない。白いStratocasterモデルなのだが、ピックガードは茶色のシールが貼ってあって何色なのか分からない。とにかく、定価から見ても、世間の相場から見ても、中古市場を見ても、調べるほどお買い得感。気になって仕方が無いので、ギタリストの弟に相談。「僕なら無理してでも買う!」との事。だよなぁ~。
当時メインで使っていたLipstick Pickup搭載のFender American Deluxe Stratocasterも特別仕様で色はパールホワイト。今回、見かけた娘も特別仕様なホワイト。別に白いストラトが好きな訳ではないんだけどな。
翌日、売れ切れていないかを心配しながら、お店に立ち寄った。
まだ居たっ!
良く見ると、全部で同じ境遇(お店のオーダー品で値段は相場から見て格安)の娘が3人。みんな新品。薄いピンクの娘(Mustang)も可愛い。
白い娘とピンクの娘を壁から取ってもらい、じっくり撫でまわす。めちゃめちゃ凄いって印象は無いが、普通以上に素晴らしい 。
色は白かと思ったが、White Blondeで、木目が透けているシースルーな感じ。ピックガードにシールが貼ってあると勘違いしていたが、アノタイズド(ブラスみたいな感じ)だった。
という訳で、当時の経済状況は苦しかったのだが、ちょっと無理して嫁入りしてもらった 。
Vanzandt STV-R3。特別仕様のハードテイル(トレモロアーム無し)。このギター、3kgを大きく下回って、とにかく軽量。1日弾いていたら、だんだん鳴り始めた。
MUGEN Blastersでもメインで使っていたこのギター、いつでもすぐに手に取れるところに置いてある。
このギターも近いうちに、またMUGEN Blastersのライブで使う事になるだろうな。